2000年前の仏教遺跡(6/6)

 昨年12月に地元の仏教遺跡(トトラコンダ)に行って以来、ゴダバリデルタの仏教遺跡は行ったけれど、ほかにもたくさんあるので少しずつ行ってみようと思っている。
 日曜日にタクシーででかけたのだが、タクシーでひと悶着。2日前に予約したのに、当日いくら待っても来ない。1時間半待っても来ないので、こちらからオフィスに乗り込んでキャンセルし、そのまま市内の高級ホテルへ行って別のタクシーをチャーターした(これまでも別の会社でタクシーが来なくて飛行機に乗り遅れそうになったことがあり、毎回違うところに頼むのだがなかなかいい会社がみつからない・・・)。
 ビシャカパトナムから北東へ100 km位離れたシリカクラムというところに何か所か仏教遺跡があり、そのうち2ヶ所場所が確認できたのでそこをめざした。
 最初は海岸のカリンガパトナムというところで、集落名まではわかったが遺跡の場所はわからず、地元の人に聞いたがよくわからない。「そんなものはない」といわれてあきらめそうになったが、そうだ、村長さんにきけばいいやと思い村長さん(らしき人)にきくと、やっぱり知っていた。村の西側(内陸側)の微高地にストゥーパの基礎が発掘され、復元されていた。上部構造がわからないので、復元作業も基礎部分だけだが、レンガ造りで内部がいくつかの小部屋に分かれた構造のようだ。ゴダバリデルタの低地に1ヶ所だけある仏教遺跡と立地条件が似ていたのでひとりで大喜びした。


(カリンガパトナム;ストゥーパの跡)


 もう一ヶ所はシャリフンダムという丘の上に展開する一大仏教センターで、10世紀頃まで継続していたらしい。足元に網状河川(砂の河原が広い川)が流れ、すばらしい景色のところだった。


(シャリフンダム)


 帰り道にさらにもう一ヶ所、やはり丘の上のパヴララコンダという遺跡に行った。修復作業の途中だったが、基盤岩にほりこんだ貯水池や彫刻のある石柱などがみられ、12月に行ったトトラコンダと似ていた。


(山頂の貯水池)

(彫刻のある石柱;後ろは植民地時代のオランダの建物跡)


 アンドラプラデシュ州の海岸部には2000年前の仏教遺跡が点々とあり、世界遺産クラスじゃないかと思うのだが、インドは世界遺産登録にはそんなに熱心じゃないみたいだ(国内の文化財みたいなのには登録されているが)。